8月17日から10日間、インターンシップに参加させていただいた
大阪工業大学の堀です。

私は現在、大学でプロダクトデザインを専攻しており、
家具のデザインに興味があったのと、
ものづくりの現場を実際に見て、勉強したい!という思いから、

箭木木工所さんのインターンシップに参加させていただきました。
今回のインターンシップでは、
・実験用小箱の製作・什器の部品取り付け
・塗装の下準備作業のお手伝い
・CAD図面の作成、修正以上4点を中心に業務を行いました。
各業務内容と、全体的な感想をお話していきたいと思います。
◎ 実験用小箱の製作
まず初めに、タッカーを用いて芯組みを行いました。
タッカーは、天井の至るところから吊るされているエアーに繋いで使用します。
エアーリール
この「エアー」ですが、実に様々な用途に使用されます。
掃除にも使いますし、服についた木屑を落とすときにも活躍します。
先ほど述べたタッカー以外にも、エアーを利用した工具を使う機会が多くありました。
芯組みをし、ベニヤ板とコルクを練り合わせてパネルソーでカットしたあと
昇降盤を用いて微調整を行い、箱のかたちに成形していくのですが、
板同士を組み合わせる際に使用する
フィニッシュという仕上げ釘を打つ工具も、エアーで動く工具のひとつです。

フィニッシュネイラー▲側板をフィニッシュで固定しているところです。

小箱の製作▲固定した側板に底板をはめて、またフィニッシュを打ちます。
また、サンダーというものもエアーで動きます。
パテで埋めた面をフラットにするために使用する工具なのですが、
素早くやすりがけをすることが出来るのでとても便利です。
個人的に1つ欲しいなと思いました(笑)
その他にも、底板の芯として使う部材を溝突きという機械で切り出したりもしました。
リズミカルにサクサクとカットしていくのは楽しかったです。
プレス機と心材
▲溝突きとカットした芯です。実際用小箱の製作には木工の基礎が詰まっているそうで、大変勉強になりました!◎ 什器の部品取り付け

小箱の製作の合間に、完成した什器に様々な部品を取り付ける作業も行いました。
コンセントタップや、鬼目ナット、コード孔、そして液晶テレビ(!)

最近、街では良く液晶広告を目にしますが、こんな風に作られているとは知りませんでした。
リュウさんとインターンの学生さんと一緒に、頑張って取り付けました!


携帯電話ショップの什器▲コード孔の取り付け

◎塗装の下準備

初日と2日目は、お世話になっている家具塗装屋さんのところでお世話になりました。
塗装作業は、本塗装を行う前に様々な下準備をする必要があります。
木目を「とのこ」で埋めたり、傷をパテで埋めたり、ペーパーをかけて表面をつるつるにしたり…
工程が予想以上に多く、驚きました。
プロダクトのモック(作品の模型)を作る際、自分で塗装を行うことが多いのですが、
今までいかに自分がガサツに塗装をしてきたか、思い知らされました

塗装屋さんはご家族でお仕事をされているのですが、
とても優しい方々で、色々なことを教えて下さいました。
塗装の種類、方法、色について、様々な知識を得ることができました!

◎ CAD図面の作成

AutoCADを触ったことがあったので、図面の作成に挑戦させていただきました!
…が、なかなか難しかったです(泣)
板厚のことや材料の取り方なども考えながら図面を作成していく必要があり、
大学の課題とは違う実務の難しさを体験しました。
そこで、今までの自分の作品は
「作り手」のことを全然意識できていなかったな、と気付きました。

ものを作る上で、「どうすればできるのか」を考えることは
非常に重要なことだと思うので、とても良い経験になりました。

◎ インターンシップ全体を通じて…

まず一つ言えるのが、
インターンに参加する前に比べて、ひとまわりもふたまわりも成長できた、ということです。
ものづくりの知識に関してはもちろん、
挨拶などのコミュニケーションや、学生同士で教え合いながら協力して業務を行うことで、
チームワークについても学ぶことができたと思います。


集合写真▲最終日に写真を撮りました

最初は緊張してうまく話せなかったのですが、
最終日になるとみんなでわいわい話せるようになり
とても楽しかったです!

一番印象に残っているのは、
社長さんとトラックに乗って外に出た時のことです。
家具業界のこと、会社のこと、社会のこと、色々なお話をして頂き、
そのどれもが知らないことばかりで、とても勉強になりました。
箭木木工所さんのインターンシップに参加して良かった、と心から思いました。

リュウさんはとても優しい方で、困った時にはいつも助けて下さり、
わからないことを質問すると丁寧に教えて下さいました。
本当にお世話になりました!

みなさんお忙しい中、色々なことを教えてくださり
ありがとうございました!
この経験を胸に、これからも頑張っていきたいと思います!

以上、堀でした